雪合戦 Pear・不二
「「「「「「「「「じゃんけんぽん!!」」」」」」」」」
「・・・・・・・・・・・・・。」
不二の笑顔が怖い。いつも以上の笑顔だ。
「さあ、。行こうか。」
「うん!」
そう言って不二の元に駆けて行くはやっぱり可愛くて。
そっと視線をずらせば・・・・・・・・。
「不二・・・と手ぇ繋いでる・・・。」
菊丸の声にその場にいた全員がそこを見る。
その視線の先にはしっかりと手を繋いで楽しそうに笑う二人の姿が。
ふと、こちらに気づいたのか不二がこちらを向いた。
「クスッ。」
不二の笑いに全員の心に炎が燃え上がる。
男同士の本気の戦いが始まった。
「不二、何作ってるの?」
不二の後ろからが肩越しに覗く。
「雪玉だよ?」
にっこりと笑う不二が差し出した雪玉を見ての表情が輝く。
「すごい不二!!キレー・・・・!!」
球をかたどったそれは、雲の合間からのぞく太陽の光を反射してきらきらと光っていた。
「ねぇ!作り方教えて?」
が不二の横にすとんと座って笑いかける。
「喜んで。」
クスリと不二が笑って、近くの雪を手でかき集め始めた。
二人並んで雪玉を作っている様子をそれはそれは羨ましい目で見る他の人々。
「ふーん・・・・先輩楽しそうっすよ桃先輩。」
雪の塊の上に座ってため息をつく越前。
「そんなわかりきった状況報告はいいからお前も雪玉作れよっ・・・!」
一人せっせと雪玉を作る桃城は、少し背筋を伸ばせば見えると不二の様子をちらりと観察。
「はぁ・・・・。」
二人の様子を見て、ため息を吐かざるを得ない桃城。
越前は気合を入れるように帽子をかぶり直した。
「・・・まだまだだね。」
「じゃあ始めようか!」
不二のその一言で、雪玉が一斉に飛び交った。
そうしてしばらく経った頃。
「えっ・・・!ちょっと不二?」
を連れ、頃合いを見計らって戦線から外れる不二。
「ねぇ。」
「何?」
自分を見上げるに、不二が笑みを向ける。
「僕、着替えてくるから。」
の頭には、『何で私まで』という文字は浮かばず、素直に部室の前まで不二に付き添う。
「もおいでよ。」
「はぁ?・・・ちょっ・・・!」
が返事をする間もなく、不二によって部室の中に引き込まれる。
「着替えるなら私が外でてなきゃダメでしょ?!」
不二の腕の中でもがくに、不二がひそりと告げる。
「ねぇ。僕の服、濡れてる?」
の動きが止まる。そういえば不二の服は濡れているどころか湿ってもいない。
「あれ・・・?じゃあ何で着替えるなんて・・・。」
「そんなの二人っきりになるために決まってるじゃない。」
その言葉を聞いて、ゆっくりと不二を見上げると、短く頬に口付けられる。
「好きだよ。」
にっこりと言われて、は不二から目が逸らせない。
「不二・・・・。」
意を決するように、が唇をきゅっと引き結ぶ。
「ん?」
不二がを抱えたままそっと座り込んで、腕を緩める。
が不二の身体に体重を少しだけ預けて呟く。
「私・・・も。」
「何?あまり聞こえなかった。」
本当は聞こえているのに、の口からはっきりした言葉が聞きたくてもう一度聞き返す。
「私も・・・・不二のこと、好きだよ。」
顔を赤くして恥ずかしげに微笑む。
それを見て、不二がクスリと微笑む。
「可愛いね、。」
「そっそんなことっっ・・・・!」
が不二から離れようとするが、一瞬遅く不二の腕に包まれてしまう。
「可愛いよ、僕が溺れるほどに。」
耳元で囁く不二に抗議をしようとが振り向くと、その瞬間に唇が重なる。
「んっ!・・・・!」
が身じろぐと、不二が唇を離す。
はぁっと息を吐いて、不二を睨む。
だがそれも、不二にとっては逆効果。
をぎゅっと抱きしめて、首筋に口付ける。
「ちょっと待って不二!!今何した?!」
不二の腕から抜け出し、部屋にあった自分のかばんの中から鏡を取り出す。
そのの様子を、くすくす笑いながら見ている不二。
「あ〜!!!!どうするのコレ!」
鏡に映ったの首筋には、くっきりと赤い跡。
「両想いになった記念。」
「・・・・何それぇ〜・・・・。」
へなへなとその場に座り込むの視界には、鏡に映る赤い印。
雪合戦の場所に戻ると、皆が待ち構えていた。
「どこへ行っていたんだ。」
「手・・・手塚・・・・。」
冷や汗を背中に感じながらが俯くと、不二がの前に出る。
「まぁまぁ手塚。には僕が服を着替えるのについて来てもらったんだよ。」
「そんなの一人で行けばって・・・・あぁっ!!」
菊丸がを見て大声を上げる。
「どうしたんだエージ。」
大石が菊丸の指差すほうを見ると、大石までが固まる。
「え?え?」
が周りを見ると菊丸や大石を始め、不二以外の皆の視線がすべてのある一点に集中している。
それは、の首筋にある絆創膏から少しはみ出た赤い印。
が鏡を見ずにあわてて絆創膏を貼ったため、隠し切れなかったようだ。
「、行くよ。」
「え・・・ちょっと!」
・・・翌日、の絆創膏の下が気になって練習どころじゃなく。
不二以外のレギュラー全員が竜崎先生に叱られたというのは、また少し経った後のお話。
END
+あとがき+
うわぁ・・・・・・・。(青ざめ
不二さん手ぇ早っっ!!(涙)
春なのに冬。季節のギャップを楽しんでください!(待て。)
これってキャラによって文の長さが多少(多少・・・?<煩いよ)違いますが、きっと気のせいです。(待て)
不二さんファンの方々。・・・・ごめんなさい。(めり込み)
長女は逝きます。どなたかいい地獄知りませんか。(え?
+羽翠 志歩+